ヨーヨー・マと旅する…
『ヨーヨー・マと旅するシルクロード』ドキュメンタリー映画。観に行きました。
エンドロールが流れてしばらく、席から立ち上がれず放心状態…。
自分の価値観が覆った!世界観が変わった!…言い回しは行く通りもあるのだろうけど…。この衝撃は、なんだか上手く表現が出来ません。
cellistヨーヨーマ筆頭に、それぞれ違った国、文化の中で息づいてきた伝統音楽達が共存する、「シルクロードアンサンブル」。さすが音楽は世界共通…。素晴らしい融合…でも奏者達それぞれの国の時代背景は戦争だったり貧困だったり、私が思うより凄まじく苛酷で…。
自分がどれだけ平和な場所で、感性が鈍ってしまっているか…身に沁みました。
例えば、どこかで大惨事が起きて、人が沢山亡くなっていても「みんな知ったこっちゃ無い」。祖国が悲惨な状況である一演奏者が、インタビューでポロっと放った言葉です。なんとも言えない気持ち…衝撃を受けました。
芸術文化というのはあくまで『娯楽』で…大きな悲劇の前では(戦争や天災など )無力で役立たない、一見無駄なものとされがち…でも本当は違う、違う、違う。それを再度、スクリーン上で、痛感しました。
大きな波を作る、大きな事を成し遂げる人達を見ると、自分がいかにちっぽけで惨めかと、もう何にも動けなくなりそうになる。一瞬自分のしてることをもう辞めちゃおうかとさえ、思えてしまう…
とりあえずは今いる場所で、目の前にある小さなことをただただ一生懸命こなす事。
「今」を懸命に生きたいな…というか生きなくちゃ!must!そう思わせてくれるドキュメンタリーでもありました。